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<オリックスの若き右腕> 西勇輝 「いつも笑顔でナイスピッチング」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKosuke Mae
posted2011/06/17 06:00
プロ入り後2年間未勝利の投手が、今季初登板から4連勝。
オリックス入団3年目にして突如開花した20歳の右腕は、
屈託のない笑顔でファンもチームメイトも虜にする。
あどけなさすら残る彼だが、投手としての才能は折り紙付き。
目下、怖いものなしのように見えて繊細な一面も覗かせる。
勝つことで飛躍のきっかけを得た“西のユウちゃん”は、
時には負けて迷いながらも、一直線にエースを目指す。
オリックス入団3年目にして突如開花した20歳の右腕は、
屈託のない笑顔でファンもチームメイトも虜にする。
あどけなさすら残る彼だが、投手としての才能は折り紙付き。
目下、怖いものなしのように見えて繊細な一面も覗かせる。
勝つことで飛躍のきっかけを得た“西のユウちゃん”は、
時には負けて迷いながらも、一直線にエースを目指す。
“西のユウちゃん”。紙面にそんな見出しが躍ったのは、オリックスの西勇輝がプロ初勝利を飾った翌日の4月18日だった。今年初めてローテーション入りした20歳は、6人目の先発として日曜日の試合を任された。日本ハムの斎藤佑樹と同じ日に初勝利を飾ったことから、「西のユウちゃん」となった。
「ラッキーでしたね。だって名前が売れるじゃないですか」
西のユウちゃんは、屈託なく笑う。
一方で、どれだけ西が素晴らしいピッチングで勝利を重ねても、日曜日のトップニュースは、あくまでも本家“佑ちゃん”だった。
「全然かまいません。後から逆転したらいいだけですし。焦っても意味ないんでね。僕はカメタイプなんで」
あどけない顔で、大胆なことをサラリと言ってのける。
三重県立菰野高校から'09年にドラフト3位で入団した西は、3年目の今年、投げるのが楽しくてしかたがないというオーラを全身から発していた。初勝利から4連勝の快進撃で、チームの勝ち頭となった。