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グレート小鹿が演じた真夏の夜の「リア王」。
text by
門馬忠雄Tadao Monma
photograph byEssei Hara
posted2008/08/27 00:00
この話、真夏の夜の夢ではなかった。四十数年来のわが友、グレート小鹿がシェイクスピアの悲劇「リア王」を熱演したのだ。何が起こっても不思議のない混迷のプロレス界にあって、私にとっては今年の10大ニュースのトップである。
横浜がホームリングの大日本プロレスが北京五輪開幕前夜の8月7日、赤レンガ倉庫でプロレスと演劇を融合させた「リア王」の特別公演を行なった。
何より舞台装置の背景がいい。ホールの窓からは港の灯り。大桟橋にはおりよく客船「にっぽん丸」が停泊中だった。ホール中央にリングが設置され、正面には蛍光灯が積み上げられた立派な祭壇。ステージにはリア王が陣取るイスが置かれ、重厚な雰囲気を醸しだしてくれる。