SCORE CARDBACK NUMBER

雨のモナコ、勝者と敗者を分けた“ミス”。 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

PROFILE

photograph byHiroshi Kaneko

posted2008/06/12 00:00

雨のモナコ、勝者と敗者を分けた“ミス”。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 11年ぶりのウェット・モナコ、数え切れないくらいあちこちでクラッシュが起きた。そのたびに雨で濡れて重くなったイエローフラッグが振られ、セーフティーカーが2回(計9周)も出動する事態になった。2時間00分42秒742、平均時速126.170キロ、78周レースの76周目終了でタイムオーバー。L・ハミルトンは2年目にしてこの伝統のグランプリを勝ち取った。6周目に海岸沿いタバコ・コーナーでミスして右後輪タイヤを損傷したが、チームは瞬時に好判断、たっぷり燃料を入れて54周目まで行かせた。

 天候はしだいに好転、適切なタイミングでドライタイヤへとつないだハミルトンは、雨雲が切れて明るくなった街の中を落ち着いて飛ばしていった。確かに運も良かったが、これがモナコで過去最多14勝しているマクラーレン・チームの勝ち方そのものなのだ。バランスの取れたレースセットアップを施したエンジニア、正確で早いピットワークをこなしたメカニックに、若いハミルトンは改めて感謝すべきだろう。6周目のミスはカバーされたのだから。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 472文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

#ルイス・ハミルトン
#中嶋一貴
#マクラーレン
#フェラーリ

F1の前後の記事

ページトップ