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降格をめぐる戦いに思う、
勝負の理想と現実。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2007/02/08 00:00

降格をめぐる戦いに思う、勝負の理想と現実。<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

 ドラマのような幕切れだった。トップリーグ最終節、1月14日の駒沢。どちらかが下部リーグへ陥落する瀬戸際の一戦。後半17分までに14点のリードを奪った日本IBMに対し、セコムは後半ロスタイムの42分に執念で同点に追いつく。前節までの勝ち点で1上回るセコムは引き分けでも自動降格は免れる。だがロスタイムは続いた。50分、IBMボールをターンオーバーしたセコムのキックはタッチラインまでほんの数cmでバウンドすると、ピッチの内側へ跳ね返った。IBMが奇跡を信じて攻める。ハーフウェーを超えた密集で、焦ったセコムが倒れ込みの反則。IBM高忠伸主将が狙った左中間42mのロングPGが、Hポストに吸い込まれたとき、手許のストップウォッチは52分を刻んでいた。そしてIBMの勝利を告げるフルタイムの笛。

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