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場所中止でも震災後でも。
鳴戸部屋の猛稽古は続く。
~逆風はね返す「おしん横綱」の檄~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byShoko Sato
posted2011/04/11 06:00
稀勢の里(右)、隆の山(左)ら総勢19人の力士が、引き締まった空気の中、黙々と汗を流す
相撲界の八百長疑惑問題など吹き飛んでしまう大惨事が起きてしまった。親戚や知人が被災した力士もおり、地震直後の数日は、稽古自体を中止したり、余震に備えて稽古時間を短縮するなど、各部屋は対策に追われていた。
もっとも、力士数の減少もあり、かつては猛稽古で知られた名門部屋でも、3、4時間で終了してしまうのが、昨今の相撲界稽古事情。そんな風潮に真っ向から逆らって、気合十分の猛稽古を続けているのが、「おしん横綱」元隆の里を師匠とする鳴戸部屋だ。今なお稽古時間は朝5時から昼の12時まで、7時間以上ぶっ続けで行なわれている。