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くせ者・小谷野の飛躍で
梨田監督はほくそ笑む。
text by
永谷脩Osamu Nagatani
photograph byNaoya Sanuki
posted2009/08/11 06:00
中学生の時に所属していた江戸川南シニアでは、松坂大輔と同級生でチームメイトだった
今季の日本ハムの快進撃を支えているのは、間違いなく6番・小谷野栄一と9番・金子誠の三遊間である。ふたりとも下位打線を任されることが多いが、高い打率で相手投手から恐れられている。
特に小谷野には、今シーズン奮起する理由がある。移籍してきた二岡智宏と、二軍で結果を残している中田翔、そして高橋信二という3人の内野手の存在だ。
球団には将来の主砲で、三塁を守る中田を育てたいという思惑がある。一方では二岡を起用し、巨人人気にあやかりたい。こうなると、三塁の小谷野は定位置を脅かされてしまう。さらに、ドラフト1位で獲得した大野奨太を正捕手に育てるために、高橋を一塁にコンバートした。一塁と三塁を守る小谷野に、スタメン落ちの危機がいよいよ迫ってきたのである。