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Wユースを席巻したアフリカ勢の進化。
text by
浅田真樹Masaki Asada
photograph byMichi Ishijima
posted2005/07/21 00:00
ワールドユース決勝は衝撃的だった。これまで何度もユース年代のアルゼンチンを見てきたが、これほど攻守の切り替えで劣勢に立たされた試合は記憶にない。アルゼンチンは勝った。だが、幸運な判定(2本のPK)がなければ、勝負はどうなっていたかわからない。
アルゼンチンはワールドユース近6大会で優勝4回を誇るが、ブラジルほど、個々人の技術が際立っているわけではない。むしろ特長は、戦術的規律とハードワーク。それらがチーム全体に行き届いているからこそ、勝負強い。なかでも目立つのが、攻→守→攻の切り替えの速さである。ボールを奪われた瞬間から、守備に移り、簡単にパスをつながせない。サビオラやテベスでさえも、それをサボることはなかった。そして、すぐに奪い返せれば、相手が守備から攻撃に意識が切り替わった間隙を一気に突くこともできる。このクロスカウンターこそが、アルゼンチン最大の武器なのである。