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苫小牧からアメリカへ、
鷲谷修也という男の挑戦。
~MLBにドラフト入団した21歳~
text by
津川晋一Shinichi Tsugawa
photograph byShinichi Tsugawa
posted2010/02/09 06:00
米国の短大野球界で名門と言われるデザート短大では、俊足巧打の右翼手として活躍した
スポーツ刈りで細身。プロ野球選手たちが合同自主トレを行なっている沖縄・浦添市民球場に、まるで高校球児のような風貌をした選手の姿があった。鷲谷修也(わしや・なおや)外野手、21歳。昨年6月にワシントン・ナショナルズから14巡目(全体412番目)で指名されて入団した。MLBの球団にドラフト指名された史上2人目の日本人となった。
駒大苫小牧の出身で、'05年夏の甲子園優勝、'06年準優勝のメンバー。田中将大(楽天)と同僚だった。大学受験に失敗し「野球ではメシを食っていけない。ちゃんと勉強しよう」と米国留学を決意。金融関係を学ぶためカリフォルニア州の短大に入学した。「とてもくだらない動機なんですけど、ある女性の方から『商社マンってカッコいい。商社マンになったら合コンしようね』って言われたんです。これはもう目指すしかないなと」と冗談めかして、当時を振り返る。