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カージナルス独走と、モリスとカイルの物語。 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

PROFILE

photograph byYukihito Taguchi

posted2004/09/22 00:00

カージナルス独走と、モリスとカイルの物語。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 「本当に決まってみるまではわからないよ」と、マット・モリスは言った。9月5日現在で、2位カブスになんと17・5ゲーム差をつけての大独走。地区優勝が目前だというのに、カージナルスのエースは慎重に言葉を選んだ。特打ちの野手たちがモリスのロッカーの傍を通ってフィールドに向かう。中軸のジム・エドモンズもその中のひとりだ。聞けば、地元での試合前は欠かさないという。この日も例外ではない。'04年のカージナルスとは、そんなチームなのだ。

 「試合を複雑に考えないようにしている。ボールを低目に集める。ストライクを取る。マウンドに上がったら、頭の中はこの二つのことだけ」

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