ドラフトウラ話…“高校BIG3”のひとりはソフトバンク「育成3位」そのメッセージは…？ドラフト全指名を検証する《DeNA・ソフトバンク・広島編》

DeNAの大部分を担う「大卒」選手。今年は…？

【DeNAドラフト指名選手】

1位　度会隆輝　21歳　外野手　ENEOS　183cm83kg　右投左打
2位　松本凌人　22歳　投手　名城大　186cm90kg　右投右打
3位　武田陸玖　18歳　外野手　山形中央高　174cm78kg  左投左打
4位　石上泰輝　22歳　内野手　東洋大　172cm85kg  右投左打
5位　石田裕太郎　22歳　投手　　中央大　180cm74kg  右投右打
6位　井上絢登　23歳　外野手　IL徳島　178cm83kg　右投左打
育1　高見澤郁魅　18歳　内野手　敦賀気比高　183cm85kg  右投左打
育3　小笠原蒼　18歳　内野手　京都翔英高　180cm92kg　右投左打
育4　庄司陽斗　22歳　投手　青森大　184cm91kg　左投左打　

【DeNA　総評】

　一軍戦力の大部分を担っているのが「大学卒」。それが横浜DeNAのチーム構成だ。

　今季でいえば、外野手の関根大気（東邦高）、桑原将志（福知山成美高）がわずかに「高校卒」なのに対し、二塁手・牧秀悟（中央大）、三塁手・宮崎敏郎（日本文理大）をはじめとする野手陣に、投手陣に至っては一軍戦力のほぼ全員が大学卒。偶然の結果なのだろうが、特徴的な人員構成だ。

　ならば、今年の「大卒」はいかに？

　2位・松本凌人（投手・名城大）は、剛球サイドハンドだ。

　剛球サイドといえば、巨人・大勢投手。ストライクゾーンの中で荒れる150キロ台の剛球にスライダー、沈む系の高速緩急で守護神に台頭した。その同じ要素を持っている松本投手。神戸国際大附高でも、3年夏には県決勝まで勝ち上がり、大学でも、全国大会でのマウンド経験も豊富。右打者にとっては、ふところにグッとねじ込んでくるシュート回転は、間違いなく手の焼けるボールだ。

DeNA2位指名の松本凌人投手（名城大・186cm90kg・右投右打） ©Hideki Sugiyama

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　中継ぎ陣のチーフ格・伊勢大夢投手も、入団当初はよく似た荒れ球タイプだったが、フォームの力の配分を覚えて、リリーフでフル回転。絶好のお手本だろう。

　巨人1位指名・西舘勇陽がいたから隠れた存在になっていたが、実力的には、5位・石田裕太郎投手も、立派なエース級とみる。

　 スリークォーターよりやや低いぐらいの角度から、両サイド低めを突けるコントロールが持ち味。アベレージ140キロ前半でも、エネルギッシュな腕の振りから、スライダー、フォーク、ツーシーム。速い系の変化球を低めで激しく動かして、振ってくる打者ほど威力を発揮する球質だ。

　以前は、オーバーハンドからオールローボールみたいな投球を展開。投げることに関する器用さ、センスは抜群だと思う。

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