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【Podcast】「宇野昌磨さんの第2章が始まった!」ライター視点で考える『Ice Brave』の見どころとは? 単独インタビューの言葉を読み解く

過去の曲を使いつつ、まったく新しい表現を見せた宇野さん
 長年フィギュアスケートを取材し、選手とも信頼関係が深いライター野口美恵さんをゲストに、取材の裏話やホットなトピックをマニアックに解説してもらうポッドキャスト番組「リンクの残響」。毎月、様々な角度からフィギュアスケートを掘り下げています。
 今回は6月14日に初日を迎えた、宇野昌磨さんが初めてプロデュースしたアイスショー「Ice Brave」について。NumberPREMIERでは初日の2公演終了後に宇野さんに独占インタビューをさせてもらいましたが、ショーとインタビューを改めて振り返り、改めて魅力について語りました。

「本当にすごかったですね。こんなにレベルの高いアイスショーは、今までにそうそうないな!と。次々と曲がきて、まったく休憩なしで…世界観に持っていかれちゃって、見てる側もぐったりしてしまうぐらいでしたね」

 4月のトークショーの時に、Ice Braveを「楽しみにしてくれさえすればいいです」と言っていた宇野さん。その通り、本当に仕上がりが素晴らしいショーとなっていました。野口さんは1カ月ほど前にリハーサルを見ていたそうですが、その時から比べると「数百倍出来上がっていた」といいます。宇野さんのみならず、他の6人のメンバー全員が素晴らしい演技を見せてくれました。

 その中でも特にパワフルな存在感を見せてくれたのが、ステファン・ランビエルさんです。40歳とは思えない動きに、会場中が釘付けになっていました。

 宇野さんもインタビューで「自分の先生と一緒にアイスショーに出られることなんて普通はないんです。本気でやってくれているのが嬉しいです」と語っていました。ランビエルさんはショーの出演者の1人として、群舞もこなし、ソロの演目も2曲しっかりと滑っていました。

 「見どころがありすぎてどこから話そう?」という野口さんの言葉通り、すべてが見どころとも言えるショー。宇野さん以外の演目もいいところがたくさんありすぎるのですが、まずは2人がミラーのように同じ振り付けを踊る「Legends」について。

©️Asami Enomoto
©️Asami Enomoto

「なんでこんなに息が合うの!?と驚きました。しかも同じ振り付けをしていつつも、そこに表現力と個性がくっきりと出ていましたね」。特にステップの部分では宇野さんはエッジを深く倒してスピードの緩急で魅せ、ランビエルさんはなめらかさで魅せるなど、並んで滑る2人の違いがくっきりとわかりました。「でも動き自体は一緒なんですよね」

 土曜日に宇野さんにインタビューした後、月曜日にはランビエルさんにも取材していたNumberPREMIER取材班。2人は別々の場所で話しているのに、語ることが驚くほどシンクロしていました。「相手の方がいい滑りをしていたので、負けたくないと思って頑張った」。その言葉通り、2人が高めあい、より高みへと向かっているのを感じさせる演技でした。

 そして数々のニュースでも話題になった、宇野さんと本田真凜さんのアイスダンス。そもそも宇野さんはアイスダンスを滑るのみならず、他の演目もアイスダンスエッジの靴で滑っているとさらりと明かしましたが、普通ならできないことです。2人の息のあったツイズルは特に目を惹くポイントでしたが、野口さんは「本田真凜さんの技術が非常に高くて、宇野さんに合わせています」と分析します。

©️Asami Enomoto
©️Asami Enomoto

 今回のアイスダンスの位置付けについて、野口さんは直前にランビエルさんが演じた「Timelapse」とセットだと野口さん。Timelapseは、宇野さんが現役最後のシーズンで滑ったフリープログラムです。

「ステファンのTimelapseが素晴らしすぎて、『この曲はこういう表現だったのか!』と、長年の数式が溶けたような感慨があった直後に、2人がまったく新しいフレッシュな表現を見せてくれる。この繋がりが本当に素敵ですね」

 単に話題としてホットという枠を超えて、表現者として何を考えているか表しているものである。宇野さんが折に触れて表現する「次のステージ」の全貌は見えないまでも、その片鱗を見せてくれるものとなっています。

話題はほかにも

  • 実はインタビュー前に足を攣っていた宇野さん
  • アドレナリン全開!話が止まらない
  • 古い曲を使っているけど「ありがとうツアー」とは違う
  • ひしひしと感じる宇野さんのリーダーシップ
  • 追加公演希望!全スケートファン見てほしい!

などに及びました。このあと、ステファン・ランビエルさんのインタビューも公開予定。そちらもぜひ合わせてお楽しみください。(6月23日収録)

※ポッドキャストをお聴きいただけるのはNumberPREMIER会員限定で、このページ下部でご視聴いただけます。

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photograph by Asami Enomoto

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