水曜日のガーナ戦を最後に、日本代表のオランダ遠征取材を終えると、週末はポルトへ足を運んだ。昨年3月のJ1開幕戦以来となる、フッキのプレーを生で見るためである。
「日本では2部リーグでプレーしていたようだが、ここではもうスターだよ」
スタジアムの記者席でそう教えてくれたのは、地元スポーツ紙「オ・ジョーゴ」の記者、ペドロ・コスタ氏である。
日本にいたときは自分勝手なプレーばかりで、チームメイトが大変だったんだけど……。私がそう言うと、「それはここでも同じだ」と、彼は苦笑いした。
異分子を排除せずに取り込む、名門ポルトの度量。
しかし、この日の試合を見る限り、フッキにJリーグのときのような身勝手さはなかった。特に、ペナルティエリア内のシュートチャンスでのこと。すでに自らPKで1点を取っていたとはいえ、中央で待つファルカンへパスし、ゴールをプレゼントしていたのには驚いた。
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photograph by Uniphoto Press