決勝戦の3対2というスコアからもうかがえるように、今年度の全国高校サッカー選手権大会は、とにかくよく点が入った。全47試合の総ゴール数は160。前回大会を32点も上回った。両チーム合わせて5点以上入った試合も、前回の5試合から15試合に激増した。
そんな攻撃偏重の大会が生み出したニューヒーローが、大迫勇也(鹿児島城西)である。6試合連続10ゴールを決め、1大会個人最多得点記録を塗り替えた。エンターテインメントとしては、それなりに見ごたえのある大会だった。
とはいえ、笑ってばかりもいられない。これが日本の決定力不足解消のきっかけにでもなってくれるなら喜ばしいが、むしろ乱打戦の多さは、大味で低調な大会だったことを表しているように思えてならない。
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photograph by Naoya Sanuki