また標語がひとり歩きし始めた。日本代表の監督候補にイビチャ・オシムの名前があがると、TVでも新聞でも「走るサッカー」という言葉が注目されるようになった。ちょうどドイツW杯で、日本選手が暑さに負けて走れなかったこともあり、「走るサッカー」への期待が大きくなっているのだろう。
ただ──。8年前の「フラット3」、4年前の「黄金の中盤」という言葉が使われたのと同じように、今回もサッカーの本質が見落とされているような気がする。
まず「日本代表は、なぜドイツW杯で走れなかったのか?」を考えてみて欲しい。コンディション調整に失敗した、体力がなかった、と答える人が多いと思うが、サッカーには別の見方があることも忘れてはいけない。
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photograph by Kaoru Watanabe/JMPA