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「責任は監督である自分にある」WBC連覇ならずも井端弘和監督が信頼した佐藤&森下の“阪神コンビ”、そして自らに課していた“使命”とは「次のロス五輪やその先に…」
また、ゆっくりといつもの場所に向かって歩いていく。
3月14日(日本時間15日)、米・マイアミ「ローンデポ・パーク」。準々決勝のベネズエラ戦を前に日本の練習が始まったグラウンドは各国の報道陣、テレビクルーなどが入り乱れて試合前からごった返していた。そんな喧騒から距離をとるように、日本代表監督・井端弘和はいつもの場所――現役時代からずっと野球を見てきたショートの定位置後方に立つと、そこから日本の打撃練習を静かに見守った。
すでに決断は終えていた。
大谷翔平、鈴木誠也、吉田正尚……打線に並ぶメジャーリーガーは“不動”である。先発を託した山本由伸と若月健矢の“オリックスバッテリー”も予定通り。源田壮亮と牧秀悟の二遊間も動かさない。だが近藤健介の名前は、決戦のスターティングオーダーにはなかった。1次ラウンド3試合で12打数無安打。チェコ戦に続いて、この大一番でも先発から外すという決断だった。
近藤に代わり「2番・右翼」に抜擢したのはチェコ戦同様、佐藤輝明だ。
「これだけの選手が揃ったチームですから。監督として自分の色を出す場面はあまりない。決断しなければならないのは、どの選手をどのタイミングで送り出すか。そこを間違えないように選手の状態を見極めてチームを動かしていきたい」
いつもあの場所からそんな思いで選手を見てきた。その目を信じた決断だった。
その佐藤が試合を動かす。
ロナルド・アクーニャJr.と大谷の先頭打者本塁打の応酬で始まった試合。1点を追う3回、先頭の源田が歩くと、井端は迷わず9番の若月に送りバントのサインを出した。ネクストにいるのは1番の大谷。送ればどうなるか。誰もが分かっていたはずだ。申告敬遠は承知の上、それでも井端は佐藤のバットにかけたのである。
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