記事を
ブックマークする
「金子オーナーはありがたいです」ブラックタイド、GI未勝利“ディープインパクトの全兄”はなぜ大種牡馬に?《キタサンブラックの父、イクイノックスの祖父》

名種牡馬と両親がおなじ「全兄弟」というと、偉大な兄や弟の“七光り”で種牡馬となるケースが多いが、種付けをする生産者は、おなじ血統の種馬に「ひょっとしたら」と期待を膨らませる。過去にもノーザンダンサーの弟(ノーザンネイティヴ、トランスアランティック)をはじめ、ニジンスキーの弟(ミンスキー)、ボールドルーラーの弟(ナスコ)、アリダーの兄(ホープフリーオン)など世界的な大種牡馬、名種牡馬の全兄弟が輸入され、近年でもフランケルの全弟ノーブルミッションが日本で種牡馬になっているが、残念ながら、血統ほどに活躍できていないのが現実である。
ところが、輸入種牡馬でなく、国産の全兄弟種牡馬が驚くべき成功をおさめた。
ディープインパクトの兄ブラックタイドである。息子のキタサンブラックからイクイノックスがでて、ソールオリエンス、クロワデュノールもクラシックに勝ち、父のサンデーサイレンスから数多く枝分かれした種牡馬の系譜のなかで、いちばん太いサイアーライン「ブラックタイド系」を形成する可能性さえでてきたのだ。8年前、キタサンブラックの取材でブリーダーズ・スタリオン・ステーション(北海道日高町)を訪れブラックタイドの話を聞いたときは、まさかこういうことになるとは想像もしなかった。
ブラックタイドは24歳になった。シンジケート(種牡馬の共有組織)は2022年の種付け後に解散となったが、いまでもブリーダーズSSで種牡馬をつづけており、スタリオンの奥まったところにある“ひとり馬房”で自由気ままに生活している。以前は出国検疫厩舎だった場所で、一時期、ゼンノロブロイが功労馬として過ごしていたこともあるという。
プラン紹介
「雑誌+年額プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
「雑誌+年額プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
この連載の記事を読む
記事


