「体がベストな状態で、あと何レース走れるのか、何年走れるのか。“死”が見えているから、じゃないですけど、先が見えているからこそ“今”に集中してやっていければな、と」
2時間4分55秒というマラソンの日本新記録を出した大迫。昨春の段階で中長期的には2028年ロサンゼルス五輪を意識していると言っていたが、今後、34歳のランナーとしてどんな道を歩んでいこうとしているのかを聞くと、「死」という強い言葉が飛び出した。
「僕は34歳です。これが20代前半なら『あと15年ある』と考えられるかもしれないけど、そうではないので」
そう言って、冒頭の「今に集中したい」というコメントを続けた。その言葉通り、日本新記録の余韻に長く浸ることなく新年早々に渡米すると、拠点とするボルダーですぐに走り始めている。これまではGMOインターネットグループに参画してニューイヤー駅伝を走ったり、「シュガーエリート」という名称で選抜選手向けの合宿やジュニア向けのイベントなども企画してきたが、ゲスト出演や解説を含めて、「3月まではほぼ全てお断りしている」という。

では次にどのレースを走るのか。これまで7メジャーズと言われる主要なマラソンレースの中では、ボストン、東京、シカゴ、ニューヨークはすでに走っており、ロンドンとベルリン、そして昨年新たに仲間入りしたシドニーは走っていない。
「7メジャーズ制覇には、あんまり興味がないというか、なんかありきたりだな、と(笑)」
具体的なレースプランはまだ決まっていないというが、興味深い発言も飛び出した。
「中国のレースは面白いかもしれませんよね。他の国とは熱気も違いそうですし、契約したリーニンの国でもありますから」
そして「MGC、いつでしたっけ?」と続けた。
「もちろんロサンゼルスオリンピックは魅力的なんですけど、出ないという選択肢もアリですよね。2027年は北京で世界陸上もあるので、そちらを狙った方が、僕のレベルだと、ランナーとしての価値が上がる可能性はあるかな、と」
北京の世界陸上の開催日程は2027年9月11日〜19日と発表されているが、ロス五輪のマラソン代表選考会であるMGCは2027年「秋」としか発表されていない。ただ、常識的に考えればこの2レース両方に出場することはかなり難しいだろう。
再び日本マラソン界のど真ん中に君臨することとなった大迫のレース選択に注目だ。
大迫傑が欲している「変化」と「次世代」
インタビュー動画・後編では以下のトピックについても話をしてもらっている。じっくりと話を聞いたが、次々と刺激的な言葉が飛び出してきた。
- 「オーバートレーニングという言葉が嫌い」な理由
- 自分の長所は適応力?それとも…
- 駅伝のマーケット、ランナーの価値
- スポーツ新聞のコタツ記事「タトゥーのことを毎回…」
- SNSの反応を「見るのが好き」な理由
- 「アンチを生みやすい生き方」とは?
- なぜマネージャー西川雄一朗を迎え入れたのか
- 大迫傑が欲している「変化」と「次世代」
- 「記録は抜かれてもいい」という言葉の裏にある思い
変化する部分はありつつも、ブレない大迫傑。“らしさ”に溢れた合計40分超のインタビューをこちらの前編と合わせて、ぜひお楽しみください。
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