#1073
巻頭特集

記事を
ブックマークする

「サンデー系で一番体質が似た馬ですね」種牡馬キタサンブラック、種付け料はどこまで高騰?《「祭り」の続きは父として》

2023/05/18
産駒の相次ぐ活躍は偶然ではない。キタサンブラックの血は偉大なる祖父を髣髴とさせる勢いで、生産界の勢力図を塗り替えつつある。

 イクイノックスがGI3連勝でドバイシーマクラシックを圧勝し、ソールオリエンスが無敗で皐月賞を制した。種牡馬キタサンブラックが沸騰している。

 2年前、社台スタリオンステーションの徳武英介氏に話をうかがったとき、キタサンブラックを「サンデーサイレンスの115%の拡大コピー」と評していた。それだけよく似ているという意味だったが、今回、徳武氏は「正確に言うと」と笑った。

「正確に言うと、サイズ的には105~106%かな。でも、サンデーサイレンス系で一番体質が似た馬ですね」

 具体的にどこがどう似ているのか。

「皮下脂肪がすくなくて、体型的にも前から見ると薄い感じで、歩様も、長く地面に接着しているような歩き方をする。トレッドミルを自分で動かしているような歩き方で、サンデーサイレンスっぽいところを一番持っているなと」

「ほんとサンデーの直仔なんじゃないかというぐらいの体質」

 ただ、これまでにも何頭もサンデーサイレンスに似ている馬を見てきたが、あまり走らなかった、と徳武氏は言う。

「スピードがありすぎて体が持たなかったり、軽すぎちゃったりするんです。でも、キタサンブラックは丈夫で、距離ももったし、スピードもあった。強い体質としなやかさというのを併せもっていた。だから、こどもはキタサンに7割、8割似ていたらいいなと思ったけど、いろんな産駒が総じて、イクイノックスに代表されるように、ほんとサンデーの直仔なんじゃないかというぐらいの体質ですよね」

現役時代のキタサンブラック
現役時代のキタサンブラック

 キタサンブラックは長い距離を一定のスピードで走るタイプの競走馬だった。ところが産駒には、徳武氏が言うようにいろんなタイプがいて、瞬発力を武器とする馬もいれば、マイル戦やダートで活躍する馬もいる。これは意外な驚きでもあった。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Photostud

0

0

0

前記事 次記事