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「弱い相手に防衛を繰り返して何になる?」堤聖也が語る“アメカジの美学”と4団体統一の野望「自分が本物という自負はある」《独占インタビュー》
ボクサーが人生を学ぶ場所がいつもリングの上とは限らない。堤聖也にとってのそれは、ワークウェアやミリタリーウェアのヴィンテージ品がうずたかく積まれた世界の中にあった。
地元熊本の健軍町に今もある古着屋『SMOKY』。友達と一緒におそるおそる足を踏み入れたのは高校3年生のときだ。
「まあ怖かったっすね。めっちゃ怖かった(笑)。当時は高校生なんて俺とその友達ぐらいだったんじゃないかな。店に行くとなんかしらで2、3時間怒られて、でもまた行く。そこで人生のスタイル、価値観を教えてもらった感じでした」
オーナーの濱崎正智にはヴィンテージの知識や歴史を教わっただけではない。それ以上に言われたのは、人との繋がりや縁を大事にすること。そして、いい服を着るためのこんな心構えだった。
「お前自身がカッコよくないと、どんなにいいもので着飾ってもカッコ悪いままだ。服に着られるな。お前が服をまとえ」
アメカジの魅力を知り、ワークウェアの歴史を掘り下げるうちに、堤は「これこそが本物じゃん」と考えるようになっていく。自称アメカジボクサーの出発点だった。
高校卒業後に上京すると、濱崎に紹介された東京・小岩の古着屋『ジョニー』にも通い始めた。
昨年10月、井上拓真に挑んだ初の世界戦の会見で着ていたルイスレザーズの赤いジャケット「サイクロン」は同店で購入したもの。学生時代から試合の応援に来てくれているオーナーの秩父広一郎が、堤のために入荷してくれたものだ。
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