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「メッシがゴールを決めるように」リバン・モイネロが語る奪三振の極意と「オレンジを投げていた」少年時代《スペイン語インタビュー》

2025/08/10
昨季は先発に転向し、リーグVに貢献。来日9年目、日本の野球にも生活にもすっかり馴染んだキューバ人左腕の素顔をスペイン語インタビューで明らかにする。(原題:[奪三振の極意]リバン・モイネロ「メッシがゴールを決めるように」)

 7月中旬のとある昼下がり、僕はみずほPayPayドームのバックネット裏にある部屋で、リバン・モイネロを待っていた。

 絶好調。今シーズンの彼を形容する言葉はこの月並みな3文字以外見当たらない。

 クーラーの効きすぎた部屋で、まずは昨年から一軍投手コーチを務める倉野信次にモイネロの話を聞かせてもらう。

 2017年5月、育成契約でホークスに入団したモイネロは、わずか1カ月後に支配下登録となり、主に中継ぎとして活躍してきた。しかし'23年の7月、かねてから問題のあった左肘関節の内視鏡手術を受け、戦線離脱。同年11月、ホークスはモイネロの先発転向を発表。チームは手薄な先発陣問題を解決したかったし、彼自身も肘への負荷を考えて先発への転向を希望していた。翌'24年、モイネロは開幕から先発ローテに入り、11勝という数字を残す。

「特に驚きはなかったです。モイネロに適性があるのはわかっていましたから。彼は4つの球種、ストレート、カーブ、スライダー、そしてチェンジアップを持っていますが、そのどれもがカウントも取れ、勝負球にもなるクオリティなんです」

 ハイレベルな球種が多いのは、先発を務める上ですごく大切なことだと倉野は説明する。たとえ2球種しか持たないピッチャーでも、全力で20球ほどを投げ切るセットアッパーあるいはクローザーなら問題はない。しかし先発となると、2巡目、3巡目の打者を抑え込むために、より多くの選択肢が必要となってくる。

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photograph by Atsushi Kondo

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