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「ラプソードの数値はまったく見てません」ファイターズ・北山亘基が明かす練習の“取捨選択”と剛腕の才能を覗かせた「伝説の試合」とは?《インタビュー》
あとアウト2つでのノーヒットノーランを逃した夜、北海道日本ハムファイターズの北山亘基はなかなか寝つけなかった。
試合後はホテルに戻っていつものように投球映像を見直し、やがてベッドに入った。
だが、体の火照りが消えてくれない。
もう数時間が経っているというのに東京ドームのマウンドに立っていたときと変わらず気持ちが高ぶったままなのだ。
2025年6月19日の巨人戦はプロ4年目の北山が、かつてないほど脚光を浴びた一戦になった。安打を一本も許さないまま試合は進む。重圧はなかった。むしろ、自分の投げる一球一球にどよめきが起こり、注目されることに幸せを感じていた。

8回裏も2死にこぎつけ、トレイ・キャベッジを迎えた。ボールが3球先行したが直球攻めを貫く。150kmでファウルを打たせ、152kmで空を切らせてフルカウント。そして、うなりを上げた速球は154kmを計測し、空振り三振に仕留めた。
9回裏も先頭のオコエ瑠偉を153kmで二飛に抑えた。最終回でも150kmを超える球威でねじふせる光景は、今季の北山の充実ぶりを物語るものだった。
あとふたり――。
大城卓三には一転してフォーク2球で追い込んだ。そして154kmが外れた直後だった。落ち切らないフォークをすくわれると打球は右翼席に吸い込まれていった。
北山「空間の取り合いを大事にしています」
北山はその後、アウト2つを重ねて9回1安打1失点の完投で今季5勝目。防御率は1.15まで下がりリーグトップに浮上した。だが、番記者に囲まれると言った。
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