日本人選手が負けたというのに、どこか清々しい気持ちにさえなったのはなぜだろうか。6月19日、国内でおよそ35年ぶりに開催された世界ウェルター級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)は圧巻の結末となった。
世界的に層が厚く、あまたの殿堂入りボクサーが活躍したウェルター級で世界の頂点に立った日本人ボクサーはいない。とはいえ、WBO王者のブライアン・ノーマン・ジュニアはまだ母国でも高い評価を受けておらず、無敗ながらダウン経験もあり、つけ入るスキはあるのではないかと見られていた。
何より挑戦者の佐々木尽は一発の強打と意外性を併せ持つ日本期待のホープである。海外ブックメーカーの予想もノーマン優位ながら、そこまで大きな開きはなかった。23歳と若さもある佐々木が「歴史を作る」かもしれない。そうした期待は確かに存在したのである。
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photograph by Hiroaki Yamaguchi
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