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「レース後に嗚咽が止まらず…」「アヤオは究極の負けず嫌い」ハース代表・小松礼雄の熱き仕事術と意外な趣味「鈴鹿で一緒に外岩に」《カメラマン熱田護が明かす》
ドライバー以上に狭き門。各チームに1人ずつ、現在は合計10人しかいないのが、レース現場だけでなく、人事や財政まであらゆる部門を統括する「チーム代表」です。
僕らカメラマンにとって主役の被写体ではありませんが、古くはウィリアムズ創設者のフランク・ウィリアムズやマクラーレンのロン・デニスなど、彼らもまたF1の風景に欠かせない存在。その立場で戦っている日本人が、ハースの小松礼雄さんです。
チーム代表には元レーシングドライバーや実業家など、いろいろなタイプの人がいますが、彼はエンジニア出身で技術面、戦略面にも精通しています。アメリカ人オーナーが所有するハースはグリッド上でもっとも小規模なチーム。小松さんは昨年、代表に昇格すると、前年最下位だったチームを7位に押し上げました。今季もエステバン・オコン、オリバー・ベアマンという新しいドライバーを揃え、中団勢で存在感を見せています。
取れたはずのポイントを逃して嗚咽が止まらず…
僕が彼と初めて会ったのは10年以上前。彼がルノーでビタリー・ペトロフの担当をしていた頃からの付き合いですが、当時から何も変わらないですね。ずっとレースが大好きで、その純粋さを持ち続けているんです。

チーム全体のレースプランを練るチーフレースエンジニアだった3年前の日本GPでは、自ら進言して当初の戦略を崩したけど、それが大失敗に終わった。取れたはずのポイントを逃してレース後は嗚咽が止まらず、チームのみんなに慰められていました。
そんな感じで変に業界に染まってしまうことがなくて「なんだ、こいつは?」と思うようなことがないんですよ。いや、やっぱりあるかな。成績が悪い時にはめっちゃ不機嫌な対応になりますからね(笑)。レース展開について聞いたら、「どうしてそんなことも知らないんですか」って。そりゃ知らないよ。こっちはサーキットに出て写真撮ってんだもん。でも、好成績だとすこぶる上機嫌。その落差がまた彼らしいですね。
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