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「求めていたのは数字じゃない」金本知憲が今岡真訪と語った打撃論、「仙さんの凄み」、リーグ優勝裏話「イマハン、こんなに足が遅かったんか」《スペシャル対談》

2025/04/26
左から今岡真訪、金本知憲
暗黒時代を葬り去った2度の優勝は新時代の幕開けとなった。強きタイガース復活の礎は、いかにして築かれていったのか。骨折しても試合に出続けた鉄人とタイトル2度の天才打者。いついかなる時もチームを勝たせるための一打席を貫き通し、最強打線の中核を担った両雄が、あの黄金時代を語り合う。(原題:[スペシャル対談]金本知憲×今岡真訪「求めていたのは、数字じゃなかった」)

金本 隣に座ると、大巨人に見えるなあ、イマハン(今岡の愛称)が。俺が小さく見えてイヤなんよ(笑)。

今岡 座高98cmですからね。

金本 俺がタイガースに入ってまずびっくりしたのは、イマハンを見て、めっちゃ背高いやんって。それまでのイメージは俺と一緒か、ちょっと低いかなと思っとった。185cmぐらいあるんやろ。俺は180cmあるかないか。今は縮んで178cmぐらいになっとる。ビックリするよ、俺のMRI画像を見たら。椎間板がないんよ。

――2003、'05年のリーグ優勝の立役者だったおふたりですが、今岡さんは'97年にドラフト1位でタイガースに入団しました。当時は低迷期真っただ中でしたが、金本さんは外から、どうご覧になっていましたか?

金本 俺がカープにいた当時、'01年までのタイガースは暗黒時代やった。シーズン勝ち越しは絶対で、特に'90年代前半は負け越したら事件や。あっさりしていて投打ともに粘りがなくて、必死さがないというか。

今岡 自分たちに自信がなかったですし、余計にいろんな言い訳をつくったりしてしまっていました。シーズン早々から負けが込んで「勝つ」目標が消えてしまうので、自己保身しかしなくなってしまう。会話も「点差は関係なく、絶対にヒット1本打っとけよ」というような内容になり、「勝とう」という話が出にくかったですね。

金本 外から見ていても実力が伴わず、どこか人気に溺れているイメージがあったね。

金本のFA加入後に何が変わったのか?

――それが、金本さんがフリーエージェントで加入した'03年に18年ぶりのリーグ優勝。何が変わったのでしょう。

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photograph by Kiichi Matsumoto

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