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「僕は“作っていく”という表現をします」金本知憲が若虎に伝えたこと、叱ったこと<育成哲学に迫る>【インタビュー/2017年】

2023/11/01
2017年、監督当時にインタビューに応じた金本
就任2年目の闘将は、勝利と育成の両方を追求しつつ、厳しさと優しさを見せながらチーム作りに励んでいる。2位で折り返したシーズン前半戦を振り返りながら、“超変革”の成果と今後の課題について熱く語った。(初出:Number932号金本知憲 [闘将インタビュー] 「若虎の成長がうれしい」)

―前半戦を振り返って、シーズン前に描いていた青写真と、現実とでは違いがありましたか。

「一番は若手、特に野手が伸び悩んでいるというところですかね」

―今季は監督就任2年目。昨年以上に「勝ちながら育てる」という難しさを感じられていると思いますが。

「勝ちながら育てる、育てながら勝つ……どっちの表現が正しいかはわからないですが、やらないといけない。生え抜きのレギュラーを育てて作っていかないと。僕は“作っていく”という表現をしています。ここ10年近く、生え抜き野手のレギュラーは鳥谷(敬)一人だけ。この現状はプロ野球本来の姿ではないのでは、と感じます。その根本を変えていこうというのが、去年からのスローガン“超変革”の大きな意味の一つです」

―骨太の選手を作る過程で、選手との接し方も変わっていきます。(1)チャンスを与える、(2)実際に使う、(3)突き放す。特に今年は接し方も色分けしていると感じますが。

「そうですね。昨年は、やはり経験をさせないといけない、試していかないといけないというのがありました。だから今度はわかりやすく実力主義。昨年は我慢したけれど、今年はもうしないぞと。だめならすぐ代えるぞっていう方針です」

©Naohiro Kurashina
©Naohiro Kurashina

―その考えを選手も理解しているように感じます。

「わかっているとは思う。しかし、もっともっと危機感というか、打席や、マウンドでの執念とか、球際の集中力などをもっと出してほしいと思っています」

―あえて色分けしているわけですね。

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photograph by Naohiro Kurashina

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