#1103
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「新監督は立ち位置の指示も非常に細かい」ブライトン・三笘薫が語る「一番辛い」ケガから復帰の舞台裏と、圧巻ゴールを決めた「Mitoma!」な開幕戦
2024/08/29
開幕節で見せた圧巻のパフォーマンスは、プレーできる喜びを表現しているようだった。度重なる怪我で味わった悔しさを乗り越え、過去最高を予感させる勝負の1年が始まった。(原題:[復活の一撃]三笘薫「まずは結果を出さないと」)
鮮烈なゴールは前半25分に生まれた。
2024-'25シーズンの開幕戦となったエバートン戦。4-2-3-1の左MFとして先発した三笘薫は、右サイドからのクロスにファーサイドへ飛び込み、右足でゴールに押し込んだ。チームを上昇気流に導く貴重な先制点。そして自身にとって、実に11カ月ぶりのゴールである。27歳のアタッカーは敵地グディソン・パークの芝に両膝をつけて滑り、華麗にゴールを祝った。喜びを爆発させたのは、アウェイゲームに駆けつけたブライトン・サポーターも一緒だった。1958年リリースの「Tequila」に合わせ「Mitoma!」のチャントが高らかに鳴り響いた。
終わってみれば、難敵エバートンを相手に3-0の快勝。三笘個人にフォーカスしても充実の試合内容だった。ファーストタッチで敵を置き去りにし、自慢の快足でスペースに飛び出したかと思えば、最終ラインの背後に抜けたところで対峙していたDFアシュリー・ヤングの一発退場を誘発。ジェイムズ・ミルナーのパスから鋭いシュートを放つ場面もあるなど、随所に危険なプレーを披露した。試合後、グディソン・パークの極端に狭い取材エリアで、三笘はリラックスした表情で語った。
「プレシーズンマッチでもなかなか点を決められなかった。チャンスは来ると思っていましたし、練習でも良い感覚があったので、『いずれ来るだろう』と考えていた。決められるチャンスは他にもありましたし、これからもっとゴールを増やしたい」
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photograph by Ryu Voelkel