#1099

記事を
ブックマークする

【エッセイ】「私たちはパリを止めます」松岡修造が現地で見たパリの期待と不安…オリンピック100年ぶり開催、開会式はセーヌ川に船が100隻

2024/07/08

 2024年7月に開幕するパリオリンピック。今大会は僕がスポーツキャスターとして迎える14回目のオリンピックとなる。僕は今年、2度にわたってパリを訪れた。そして肌で感じたのは、100年ぶりのパリ開催という特別な大会を前に、期待と不安が交錯する現地の人々の思いだった。

「私たちはパリを止めます」

 パリ大会の最大の目玉は、なんといっても夏季オリンピック史上初めてスタジアムの外で行われる開会式だ。舞台はセーヌ川。選手たちは約100隻の船に分乗し、エッフェル塔を背景に6kmのコースを下ってパレードする。この壮大な開会式は、選手たちに大きな力を与えるとともに、川沿いに集まる30万人の観客をも魅了するに違いない。僕も同じルートを船で巡り、ルーブル美術館やノートルダム寺院などから歴史的なエネルギーを感じた。しかし同時に不安も覚えた。大規模なイベントが外部の目にさらされると、セキュリティの問題が浮上するからだ。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Tamon Matsuzono

0

1

0

前記事 次記事