東京オリンピック、僕には忘れることのできない涙がある。レスリングのグレコローマン男子60kg級の銀メダリスト、文田健一郎さんの流した涙だ。
「不甲斐ない結果に終わってしまい申し訳ないです」
金メダルが本命視され、文田さん自身もまた頂点しか見ていなかったからこその強烈な敗北感。あの悔しさを乗り越えるため、文田さんはこの3年間、とんでもない発想でもがき続けてきた。今回、パリに向けての熱い思いを本人に聞くことができた。
今思い返しても悔しい3年前の敗戦。
――(3年前は)人ってこんなに泣けるのかってくらい泣きましたね。
「できるなら時間を戻して、もう一回戦いたいって思いますね。今思い返しても、あの時と同じ感度で悔しさが込みあがってきます」
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photograph by Tamon Matsuzono