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「いつもハキハキしゃべる長谷部が…」2022年EL制覇で“魂が抜けた”長谷部誠の姿が忘れられない《フランクフルトの長い1日》

2024/06/18
日本人としては'02年の小野伸二以来だったEL優勝

 長谷部誠が珍しく疲れていたな、と思い出す試合がある。2022年5月18日、EL決勝でレンジャーズを倒し、欧州カップ戦で初めてタイトルを獲得した時のことだ。いつでもどんな試合後でもシャキッとハキハキしゃべる長谷部の少々ぐったりした様子を見て、なんだか微笑ましく思った。

いやもうPKが自分に回ってこないで欲しいなって思って。

 その日は、昼間の気温が35度を超える暑さだった。試合が行われたスペインのセビージャはこれ以上ないくらいの快晴。なかなか強い日差し自体を感じることのできないドイツで過ごす人にとっては刺激が強すぎた。キックオフの21時を迎えても蒸し暑さは変わらない。スタジアムは満員の3万8842人を記録したが、売店の飲料が足りなくなり水道水を口にせざるを得なかった観客もいて、ちょっとした問題になった。それくらい暑い日だった。

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photograph by Getty Images

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