大谷翔平に寄せられる関心は、WBCだけじゃない。今季で6年目を迎えたエンゼルスとの契約が切れ、導入される新ルールの下でどんな成績を残すのか。その動向に注目する米メディアの声を集めた。
2月16日。大谷翔平の「青空会見」がエンゼルス球団施設で行われた。気温8度。まだ寒さの残るなか、その会見は次第に熱を帯びていった。メディアの数は日米韓合わせて約60人。用意された20脚ほどの白い椅子は当然の満席だ。
大谷は昨季終了直前の10月初旬にエンゼルスと年俸3000万ドル(約40億円)の1年契約で合意。シーズン終了後にフリーエージェントになる。聞きたいことを包み隠さずにズバッと聞くのが米メディアだ。質問は当然、去就問題に集中した。
集まったのはエンゼルスの番記者たちだけでない。ホットな話題に合わせて、全米各地を動き回るナショナル・ライターも数多くいた。「球団と契約延長の話は」「契約延長に対してはオープンな気持ちか」「エンゼルスは勝てるチームなのか」「FAになる気持ちはあるか」。正直、答えに窮するだろう質問も数多くあった。それだけ二刀流の去就問題は今年のビッグトピックということだろう。
会見に参加したUSA TODAY紙のボブ・ナイチンゲール記者は語る。
「オオタニにとっては大事な1年になります。私が思うにエンゼルスに残る確率は30%です。もちろんチームの戦いぶりにもよりますが、もし今年もプレーオフを逃すようなことになれば、オオタニはプレーオフへ行けるチームへ移りたいと思うでしょう」
ただの去就問題に留まらないのが大谷だ。仮にFAとなった場合には、メジャー史上初の5億ドル選手の誕生が期待されている。ナイチンゲール記者も、そう予想するメディア関係者の1人だ。
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photograph by Nanae Suzuki