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「毎年やれたらいいですね」トンガ慈善試合で感じたこと。

2022/07/04
試合後、場内を回りシピタウを3度も披露。リードしたのはラトゥ志南利監督の息子のラトゥクルーガーだった

「カンシャ!」

 スタジアムに野太い声が響いた。6月11日、秩父宮ラグビー場で行われたのは、今年1月に海底火山噴火と津波の被害を受けたトンガを支援するためのチャリティーマッチ。日本でプレーするトンガ出身・トンガ系選手で結成された「トンガサムライXV」は試合に先立ち、この日のために作ったというオリジナルのシピタウ(ウォークライ)を披露。最後にあげた荒々しくも気高い雄叫びには、噴火後に贈られた支援への、そして1980年から40年以上にわたる日本とトンガのラグビー交流への感謝の思いが込められていた。

 ニュージーランドの「ハカ」が有名だが、南太平洋地域のウォークライは戦いだけでなく冠婚葬祭、多様な場面で行われる特別な儀式だ。'19年W杯日本代表のレメキロマノラヴァは「自分がトンガのチームでプレーできるなんて思ってなかった。シピタウは特別な感覚だ」と言った。チームは1週間、'19年にトンガ代表のキャンプ地になった高知で合宿。毎日の3部練習に加えシピタウの練習も重ねて試合に備えた。

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photograph by Nobuhiko Otomo

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