#1017
巻頭特集

記事を
ブックマークする

イェゴン・ヴィンセント「将来の夢は軍人だった」~最強留学生の秘密~

2020/12/30
東国大最強留学生、イェゴン・ヴィンセント
前回の箱根駅伝3区を驚異の59分台で駆け抜け、世界レベルの韋駄天ぶりで駅伝ファンを驚かせた。チームメイトからは「紳士だ」と評判の留学生の素顔に迫った。(初出:Number1017号 イェゴン・ヴィンセント「将来の夢は軍人だった」~最強留学生の秘密~)

 11月下旬のよく晴れた風の冷たい日だった。埼玉県坂戸市にある東京国際大学駅伝部の施設でインタビュー相手を待ちながら、僕は前々から不思議に思っていたことを、その日の取材に付き添ってくれた駅伝部の中村勇太コーチにぶつけてみた。

「前回の駅伝で、あんなとんでもない記録を出したのに、あまりメディアに登場しなかったのはチームの方針だったんですか」

 コーチの説明はこうだった。

「いえ、うちの大学は、シーズンが終了したらすぐに選手を国に帰してあげるんです。ホームシックもマックス状態なので(笑)」

 そんな話をしていると、白いキャップをかぶった長身の男、イェゴン・ヴィンセントが姿を現した。前回の箱根駅伝3区で、従来の記録をなんと2分1秒も短縮する59分25秒で区間新をマークしたケニア人留学生はファンや関係者を驚嘆させた。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Atsushi Kondo

0

0

0

前記事 次記事