【テニスのツアーコーチ】
テニス界は今週はマドリード、次はローマといった具合に、ほぼ1週間ごとに長距離移動を強いられる過酷な世界だ。そこへ身を置く選手の強力な味方となるのがツアーコーチ。多くはメンタルトレーナー、ヒッターなど多くの役割を担う。
テニス界は今週はマドリード、次はローマといった具合に、ほぼ1週間ごとに長距離移動を強いられる過酷な世界だ。そこへ身を置く選手の強力な味方となるのがツアーコーチ。多くはメンタルトレーナー、ヒッターなど多くの役割を担う。
他競技と同じように、テニスも選手が試合中に自分を客観視するのは難しい。ツアーに同行するコーチの分析は大きな価値がある。楽天ジャパンオープン・ダブルス優勝の内山靖崇を指導する増田健太郎は、日本におけるツアーコーチの第一人者だ。
「気持ちが引いて立ち位置まで下がっているといったことが、本人はわからない。勝負の分かれ目はどこだったか、相手がどこのコースを狙っていたかといった分析を試合後に伝えるのが大きな仕事です」
ツアーコーチの形態は様々で、常時帯同する年間契約もあれば、大会を絞ったスポット契約もある。錦織圭の場合、前者がダンテ・ボッティーニで、後者がマイケル・チャンだ。増田は岩渕聡（現デ杯監督）の指導でコーチのキャリアをスタートさせ、その後ナショナルトレーニングセンターのテニス部門を立ち上げて添田豪や伊藤竜馬を指導。彼らとともに世界を転戦した。
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photograph by Shinya Kizaki
