1点を追う9回表、ワンアウトから堂上剛裕がヒットで一塁へ出た。ここでジャイアンツのベンチが動く。
8月12日、神宮――高橋由伸監督は代走に鈴木尚広(たかひろ)を送った。しかし続く長野久義が初球を打ち上げてしまい、鈴木を動かすことができない。今シーズン、何度も見た光景がまたも繰り返される。
その翌日、まったく同じシチュエーションで、またも代走として鈴木が一塁に向かった。1点を追う9回表、ワンアウトから村田修一がフォアボールを選んだのだ。そして、鈴木が走った。こういう場面で彼は確実に仕事を果たす。見事に盗塁を成功させてワンアウト二塁と、一打同点のチャンスを作った。しかし結局は後が続かず、カープを追うジャイアンツはスワローズに痛い連敗を喫した。
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photograph by Hideki Sugiyama