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カープの平均年俸。 ~堅実経営で'91年以来のセ制覇を~

2015/03/25
今季推定年俸4億円の黒田博樹が加わって、カープの平均年俸はリーグの中でどのくらい変化するか。

 黒田博樹の復帰によって、広島が、文字通りの「優勝候補」として語られる、これは何年ぶりのことだろうか。20代の若いカープファンにとって、これは初めての経験であろうと思われる。

 かつて広島にも黄金時代があった。1975年の初優勝から1986年まで、12年の間に優勝5回、2位3回。投手陣には北別府学、大野豊、山根和夫、打線には高橋慶彦、山本浩二、衣笠祥雄のいた広島は、セ・リーグで最も安定したチームだった。最後に優勝したのは1991年。以後、23年間、優勝していない。この間に、何があったのかと言えば、FA制の実施である。1993年オフに始まったFA制によって、広島は、FA選手を供給する「供給源」となった。川口和久('94年巨人)、江藤智('99年巨人)、金本知憲('02年阪神)、新井貴浩('07年阪神)、大竹寛('13年巨人)。そして2007年オフには、黒田がドジャースに移籍。その一方で、12球団で唯一、オーナー企業を持たない球団として、堅実経営を身上としている広島は、争奪戦に加わってFA選手を獲得したことはない。

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photograph by Tadashi Shirasawa

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