振り返ってみれば、2012年は「海外流出の年」だった。多くのMMAファイターはアメリカへ渡り、UFCやベラトールと選手契約を結んだ。青木真也はアジア最大のMMAイベント、ONE FCと契約した。
この流れは今年も止まりそうもない。K-1やPRIDEを通して日本から海外に情報を発信していたのは過去の話。いま、国内でビッグイベントを見るとしたら、UFCやGLORYなど海外発の大会の日本開催を待つしかない。
昨年大晦日、DREAMがGLORYの前座として扱われる一方で、魔裟斗が「方向性の違い」を理由に新K-1のエグゼクティブプロデューサーを辞任したのは決して偶然とは思えない。あの日を境に、日本格闘技界を取り巻く状況は劇的に変わったのだ。
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photograph by Susumu Nagao