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【最強世代インタビュー】根尾昂&藤原恭大が語る大阪桐蔭の“緻密”と“熾烈”「自分は不器用だったので」「他校とは場数が違います」

2024/08/09
2018年に甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭の根尾(左)と藤原
史上初、2度目の春夏連覇を達成したのが2018年。ピンチにも全く動じず、大差をつけても一切手を緩めない。その圧倒的な強さは、どのようにして育まれたのか――。ドラフト1位でプロの道に進んだ当時の主力2人に聞いた。(原題:[最強世代が語る]根尾昂&藤原恭大(大阪桐蔭)「強さの源は緻密で熾烈な実戦練習」)

 大阪桐蔭の強さを語る上で必ず、指摘される理由がある。

 全国から上手い選手を集めているからではないか――。

 2018年に甲子園春夏連覇を成し遂げた“最強世代”の中心選手だった中日・根尾昂は、はっきりと否定する。

「全く違いますね。なぜ大阪桐蔭が負けないのかを問われれば、どの学校よりも試合を想定した練習をしているからだと思います。その練習が劣勢の試合展開でも生きていましたし、選手の自信になっていました。それに自分も含めてですが、選手を集めているのではなく、集まってくるんです」

 根尾は大阪桐蔭野球部に一目ぼれして入学を決めている。中学生の時に大阪桐蔭のグラウンドで見学した練習が決め手だった。

根尾昂 Yuki Suenaga
根尾昂 Yuki Suenaga

「シート打撃が公式戦かと思うくらいの緊張感でした」

 想像以上に激しい競争意識。試合のあらゆる状況を想定した内容の濃い練習に鼓動が高まった。自宅への帰り道で大阪桐蔭に進学する意思を固め、その後に声をかけられた全国各地の強豪校には一切の関心を示さなかった。

 大阪桐蔭が結果を出し続けている理由に実戦練習を挙げたのは、根尾の同級生で、最強世代の4番を務めたロッテ・藤原恭大も同じだった。当時を回想する。

「他の学校とは比較にならないくらい、試合につながる練習をしていた自信があります。1球の重みを感じながら、不利な状況でも結果を残す確率を高める方法にこだわっていました。『日本一になりたいなら、日本一の練習をしないといけない』という西谷(浩一)監督の言葉通りに毎日練習していました」

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photograph by Katsuro Okazawa / Hideki Sugiyama

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