恥ずかしながら、当時は単なる消化試合程度にしか考えていなかった。だが、その後の日本のサッカーにとって、実は、あれはかなりエポックメイキングな出来事だったのではないだろうか。そんなことを思う試合がある。
北京五輪アジア2次予選。それまで5戦全勝で、すでに最終予選進出を決めていた日本は、マレーシアとの最終戦で、直前の香港戦から先発メンバー10人を入れ替えた。有り体に言えば、セカンドチームを送り出したわけである。
主力を休ませたかっただけ。そんな冷めた見方もあった。だが、当時のU-22代表監督だった反町康治は、従来のメンバーで戦い続けることの限界も感じており、最終予選へ向けての新戦力発掘は当然の目的としても、同時に、こんな狙いがあったと明かす。
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photograph by Noriko Hayakusa