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日本人審判は本当に「レベルが低い」のか? じつは“W杯3大会連続ゼロ”の厳しい現実…「槙野発言」論争の意義をブラジル人記者と議論する
text by

沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2026/11/07 11:21
西村雄一氏は2010年、14年と2大会でW杯本大会主審を務めた。ただその後、日本人レフリーが笛を吹いていない現実もある
日本人審判の技量…どう評価する?
――VAR導入と並んで、審判の質の向上も極めて重要です。現在、ブラジルのプロ審判は72人(主審20人、副審40人、VAR12人)だが、日本は29人(主審20人、副審9人)。主審の数は同数だが、日本は副審とVARが少ない。また、J1からJ3までの審判員の総数は約150人なので、プロ審判の比率は20%足らず。J2以下のカテゴリーの試合を担当する審判の大半は、他の職業を持っている。
「J2以下のカテゴリーでは、VARがないことに加え、多くの試合でプロ契約をしていない審判が笛を吹いているのが実情だ。日本の審判を取り巻く環境は、ブラジルと比べて非常に厳しい」
――日本人審判の技量をどのように評価しますか?
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「Jリーグ設立当時と比べたら、著しく向上した。ポジショニングが良くなり、プレーが行なわれている場所からより近い場所で判定を下す審判が増えたし、現在のフットボールの潮流であるインテンシティを意識して、むやみに反則を取るケースが減った。それでも、試合をうまくコントロールできなかったり、イエローカードやレッドカードを出すのに必要以上に慎重な主審を見かける」
――ブラジルでは、試合中に熱くなる選手が非常に多いので、「自分が試合をコントロールしなければ」と強く意識する審判が多いと感じる。試合の序盤、ラフプレーに対して厳しく対処し、早めにイエローカードを出すことで試合が荒れるのを防ごうとする主審が多いのでは?
「そうだね。2000年代後半だったと思うんだけど、テレビでJリーグ中継を見ていたら、当時セレッソ大阪を率いていたレヴィー・クルピが相手チームの選手がラフプレーをしても主審がイエローカードを与えないことに苛立ち、『カードを家へ忘れてきたのか』と叫んでいた。でも、今はそういうことは減っていると思う」
W杯で日本人が担当した試合は…
世界的に見て、日本人レフリーはどう評価されているのか。単純ながら端的にわかるのは、ワールドカップでどれくらいの試合を担当したかだろう。

