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「単に打てる捕手ではない」ソフトバンク山本祐大が古巣DeNAに示した存在感…死球で途中退場も「明日も出たい」“代えの利かない男”はマスクを被れるのか
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鷲田康Yasushi Washida
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/10/25 16:50
日本シリーズ第1戦では強気のリードだけでなく打撃でも貢献したソフトバンクの山本祐大捕手。死球を受け途中退場となったが2戦目以降、果たしてマスクを被れるのか
「もう完全に読み打たれましたね」
山本のバッティングをこう語ったのはDeNA先発の石田裕太郎投手である。
場面は両軍無得点で迎えた7回、ソフトバンクの攻撃だ。
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この回、先頭の牧原大成内野手が中前安打で出塁。そして打席に入ったのが7番の山本だった。
カウント1ボール1ストライクからの3球目。インコースの146kmのストレートを弾き返した打球は左翼線を破る二塁打となった。この一打でソフトバンクが無死二、三塁とチャンスを広げて、8番・庄子雄大内野手の二ゴロで先制点を奪ったのである。
「祐大さんともバッテリーを組んでいて、右バッターでゲッツーを取りたいとき、インコースの真っ直ぐ。ゲッツーを取りたかったんで、インコース真っ直ぐをいきたかったんですけど、多分、祐大さんは読んでいたのかな、と……」
かつてバッテリーを組んだ相手の考えを読む。捕手として培った経験が、今度は打者として生きた一打に、石田は脱帽するしかなかった。
マスクとバットで古巣に“恩返し”
衝撃的だった交流戦直前のソフトバンクへのトレード劇。しかし直後に山本が左手の有鈎骨骨折で戦線離脱し、シーズン中の古巣との直接対決は実現しなかった。
「僕的に思い出もあるけど僕らが勝たないと意味がない。楽しみながら倒したい」
そう語って臨んだこの大舞台で、見事にマスクとバットで“恩返し”をした訳である。
試合は8回にDeNAが牧秀悟内野手の同点アーチで一度は振り出しに戻され延長戦に突入。そして山本をアクシデントが襲ったのは延長11回だった。
1死二塁から打席に入ると、代わったばかりの馬場皐輔投手の150kmストレートが左前腕にドスン。山本は痛みに苦悶の表情を浮かべて、その場にしゃがみ込むとトレーナーに付き添われてベンチ裏に下がったが、治療を終えると一度、グラウンドに。しかし庄子の二塁打で三塁に進むと代走と交代を余儀なくされた。
もはやこのシリーズでは代えの利かない選手となっている山本だけに、試合後の小久保裕紀監督も心配そうな表情を隠せなかった。



