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「ヒデキ・マツイが監督に就任」巨人・松井秀喜監督の誕生をニューヨークメディアが“異例の報道”…その納得の理由とは? 米国で愛され続ける現在 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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photograph byJIJI PRESS

posted2026/10/25 06:00

「ヒデキ・マツイが監督に就任」巨人・松井秀喜監督の誕生をニューヨークメディアが“異例の報道”…その納得の理由とは? 米国で愛され続ける現在<Number Web> photograph by JIJI PRESS

10月23日、巨人の監督就任会見を行った松井秀喜氏

「ゴロ・キング」と揶揄されても紳士だった

 18歳から28歳までを日本の伝統球団でプレーし、日本中のファンに愛されたミスター・ジャイアンツ長嶋茂雄監督にプロとしての技術と礎を叩き込まれた。授かった財産を胸に米国へと渡り、行き着いた先は口うるさいメディアとファンが揃うニューヨークだったが、そこでも彼は「紳士とは何か」の精神を忘れることはなかった。

 移籍1年目は新たな環境に向き合わなければならない課題ばかり。『日本の本塁打王・ゴジラ』と期待されながら、内野ゴロばかりの打撃にメディアの老舗、ニューヨーク・タイムズ紙は『ゴロ・キング』と命名した。そんな苦しい日々であっても、彼は試合前、試合後にクラブハウスを訪れる記者には、ロッカールームの椅子から立ち上がり、質問者の目を見ながらひとつひとつ丁寧に答えた。選手として当たり前のこととも言われるが、実際にできる選手は本当に少ない。

 ファンへの対応も同様だった。サインを求められれば時間の許す限りペンを走らせ、笑顔を返し、「紳士たれ」の精神を忘れなかった。その結果、シーズンオフには、道徳的で正しい行いをする人として称される「Good Guy Award」なるものを、ニューヨークのメディアから贈られた。もちろんヤンキースにとっては、現状で最後の09年ワールド・チャンピオンのMVPであり、勝負強い打撃は今でも語り草だが、彼は「紳士たれ」の精神をいつも忘れなかった。それが、彼が米国で愛され続ける理由だと思っている。

「悩みました」その“最大の要因”とは?

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 そんな松井氏と今年の夏、MLBオールスターが行われたフィラデルフィアで久々に長話をする機会に恵まれた。内容は、本塁打は多いが三振も多く、打率2割前半でレギュラーとして成り立つ今のMLBの野球についての憂いに始まり、お互いの家族の話、巨人軍監督就任についても及んだ。

 以前から、彼がどれほど家族と暮らすニューヨークでの時間を大切にしているかは聞いていた。米国での子育て環境を知る身としては、彼がニューヨークを離れ、日本へ渡り監督業に専念するには、まだ時期尚早と感じ、こんな言葉をかけた。

「ご家族との生活を考えれば、日本での監督業はもう少し先の話になりそうだね」

 穏やかな笑みを浮かべながら彼はこう答えた。

【次ページ】 松井氏が巨人監督に就任した“覚悟”

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