テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
大谷翔平、練習では135m特大弾もポストシーズンで続く不調…それでもドジャースWS3連覇への「壮大な前振りでは」長年追い続ける番記者が信じるワケ
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNaoyuki Yanagihara
posted2026/10/11 11:01
7日の第4戦を迎える前、アンドルー・フリードマン編成本部長を単独取材する機会があった。大谷を5番、4番と起用した理由については「打線のバランスを考えて」と説明した。さらに、今後は休養日を設ける選択肢もあるのかと尋ねた。返ってきたのは、繰り返される「ノー」だった。大谷は試合に出続ける。球団の方針は明確だった。
私は大谷に休んでほしいわけではない。むしろ、1試合でも多くプレーを見たい。ただ、打順が変更されるほどの不振が続いている。取材者として、休養という選択肢まで検討されているのかを確かめておきたかった。
米国のファンはまだ大谷を知らない
試合後のシャンパンファイト終盤、今度は囲み取材でフリードマン編成本部長に大谷の現状に関する質問をした。「彼は世界最高の選手。どこかのタイミングで必ずかみ合う時が来る。そして、そうなった時には相手チームは大変なことになる」。そして、次のシリーズでも出場するのかと確認すると「Oh, yeah!(もちろんだ!)」。迷いのない答えだった。
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新潟県出身の母を持ち、日本ハム時代から大谷を取材してきたカリフォルニア・ポストのディラン・ヘルナンデス記者とは、時々こんな話をする。米国のファンや記者は、大谷の本当の凄さを、まだ十分には理解していないのではないか、と。
もちろん、米国での評価が低いという意味ではない。二刀流の歴史的な価値は誰もが認めている。ただ、その活躍を生み出す考え方や、野球への向き合い方がどこまで伝わっているのかということだ。
言葉の壁と、野球に捧げた人生
そもそも、大谷の日本語は英語に訳すのが難しい。主語を省き、一般論とも自身の考えとも受け取れる話し方をすることがある。日本語で聞いている私たち記者の間でも、発言の解釈が分かれることは珍しくない。言葉を英訳しても、そこに込められた微妙なニュアンスまで伝えるのは容易ではない。
他人の評価やお金に必要以上の関心を示さず、野球に膨大な時間と労力を注ぐ。外出を控え、生活そのものを競技中心に組み立てる。そうした姿勢について、どれほどの人が実感を持って理解しているのだろうか。

