テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「最高です、何回やっても」「…もういいっすか」大谷翔平が取材を切り上げたシャンパンファイト…空振り三振に見た“凄み”と、テレビに映らない苦悩の正体
posted2026/10/11 11:00
ブレーブスとの地区シリーズ勝ち上がり後、シャンパンファイトで笑顔の大谷翔平
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Daniel Shirey/Getty Images
空振り三振でも感じた大谷の凄み
空振り三振に終わったスイングに、改めて大谷翔平の凄みを感じた。
10月7日。ブレーブスとの地区シリーズ第4戦。4回の打席で計測したバットスピードはこの日の両チーム最速の82.3マイル(約132.4キロ)。一流の基準とされる75マイル(約120.7キロ)を大きく上回った。結果は三振。それでも、バットは驚くほど速く振れていた。
右上腕二頭筋の炎症で戦列を離れ、復帰後も実戦の打席数は限られていた。タイミングや実戦感覚の問題もあるのかもしれない。もちろん、正確な原因は分からない。ただ、13年間その打撃を追いかけてきた私には、今の不振は紙一重のようにも映る。あれだけのスイングができているのだから、何か一つかみ合えば、一気に結果が出始めても不思議ではない。
「もういいっすか」に込めた本音
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ドジャースはこの日、4-1で勝利し、3年連続のナ・リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。試合後のクラブハウスでは、ゴーグル姿の大谷がシャンパンのボトルやバドワイザーのロング缶を振り回し、仲間たちと喜びを分かち合った。9月の地区優勝時は負傷者リスト(IL)入りしていたため、自身にとって今季初のシャンパンファイトだった。
報道陣から感想を求められると「最高です。何回やっても」と喜びを口にした。その後、私は「もういいっすか」と言われた瞬間、今は話したくないのだと察した。大谷の目の前を通り過ぎ、話しかける機会はその後も何度かあった。だが、やめた。もう一度声をかけた記者もいたが、やはり断られていた。
話したくないのだろう。あるいは、今の状態をうまく言葉にできないのかもしれない。もちろん、本当のところは分からないがそう思った。

