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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「W杯敗退の責任は問われないまま」日本代表に“識者の疑問”…ベスト32敗退も厳しい総括なし「日本サッカーは進歩しているか?」難しい“森保一の評価”
text by

曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byKichi Matsumoto/JMPA
posted2026/10/02 11:02
「なぜW杯32敗退の厳しい総括は行われなかったのか?」。2050年までのW杯優勝を目標に掲げる、日本代表を検証する
会見後の7月2日夜、日刊スポーツは「JFA田嶋幸三名誉会長『妥当だと思います』森保一監督への続投要請案に私見」とのコメントを掲載し、9日には読売新聞が「異例の短期契約で続投へ」と報道。同月23日に森保監督のアジアカップまでの続投と、大岩剛U-21代表監督を後任の日本代表監督とすることが発表され、翌24日に再び会見が行われた。山本技術委員長は会見のなかで森保監督への評価について「結果だけではない」と述べ、宮本会長は判断理由として「継承と進化」をあげた。
見えない監督選考過程…批判的報道は?
アドバルーンと、議論なき結論。すべては既定路線だった。経緯、資質、予算などを踏まえれば、森保監督から大岩監督へのバトンリレーが、おそらくは“ベターな選択”なのだということは容易に想像できる。だが、不明瞭な評価基準と選任プロセスには、いま一度「なぜ? どのように?」といった問いが投げかけられるべきではないだろうか。
日程が重なった代表戦とアジア大会を見れば明らかなように、両監督は異なるシステムを採用している。「継承と進化」を掲げてはいるものの、戦術面の継続性というよりも、実態としては「引き継ぎが容易な日本人監督であること」に重きを置いた人事ではないかと思われる。だからといって単に消極的な選択だと断じることはできない。メリットも間違いなくあるのだろう。それでも、ラウンド32敗退後の方針が「継承と進化」でいいのか、という根本的な疑問はくすぶり続ける。
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批判的な報道も少なからず存在する。そのすべてを列挙することはできないが、朝日新聞は7月23日に「不透明な代表監督の選考過程 W杯検証反映せず、技術委は『形骸化』」(塩谷耕吾記者)と題した記事を掲載し、直近では9月19日に東京中日スポーツが「検証は伏せられたまま“沈黙”の森保ジャパン再始動、代表の周囲に漂う『ふに落ちない空気』の本質」(松岡祐司記者)というコラムを掲載している。
2050年までの優勝は可能か?
あらためて最初の疑念に立ち戻りたい。「日本代表は、本当にワールドカップ優勝に近づいているのか?」。答えはわからない。「きわめて疑わしい」というのが本稿の論旨ではあるものの、社会情勢やメディアのあり方、そしてサッカーにかかわる人々の試行錯誤によって、結末はいかようにも変わりうるだろう。
そもそも今後のワールドカップがこれまでと同様に「価値あるもの」として開催されるのかさえ疑わしい、ということもできる。政治的な圧力や巨大資本に対して、FIFAのトップが驚くべきナイーブさを露呈したことは記憶に新しい。
2050年。あらゆる困難の先に、情熱を捧げるに値するワールドカップが訪れたとして。そのピッチに、見慣れた青いユニフォームの躍動を認めることはできるだろうか。
〈つづく/『なぜ「日本代表のW杯優勝は無理」なのか?』編へ〉
【引用・参考文献】
JFA『ナショナル・フットボール・フィロソフィーとしてのJapan's Way』第2版
JFA『JFA成長戦略2026-2031』
JFA「予算書」2025・2026年度
五百蔵容『森保ストラテジー サッカー最強国撃破への長き物語』(星海社新書)
笹生心太『サッカー報道とナショナリズム 「日本人らしい」プレーとは何か』(青弓社)
二宮寿朗「あの敗戦を未来に繋げるために」(『Sports Graphic Number』1151・1152号/文藝春秋)
朝日新聞「森保監督に続投要請へ サッカー日本代表、契約期間は1年で打診か」(7月1日20時20分配信)
日刊スポーツ「JFA田嶋幸三名誉会長『妥当だと思います』森保一監督への続投要請案に私見」(7月2日21時4分配信)
読売新聞「サッカー日本代表の森保一監督、異例の短期契約で続投へ…来年3月以降は別の監督に」(7月9日14時配信)
朝日新聞「不透明な代表監督の選考過程 W杯検証反映せず、技術委は『形骸化』」(塩谷耕吾/7月23日20時51分配信)
東京中日スポーツ「検証は伏せられたまま“沈黙”の森保ジャパン再始動、代表の周囲に漂う『ふに落ちない空気』の本質」(松岡祐司/9月19日10時12分配信)

