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「下手くそ!」怒鳴られた守護神が“人生の師”に…星孝典が語る巨人時代「心が壊れかけていた」ベンチで涙した二軍戦で起きた「忘れられない出来事」
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/09/19 11:01
巨人入団時のルーキー星孝典。色紙に記した自作の一句とは…
「あの時期はプレーが全然上手くいかなくて、二軍の試合に出ては点を取られることの繰り返し。自分の中で、もうダメかな、と心が壊れかけていました。この試合でも初回からボロボロに点を取られて、当時の岡崎(郁)二軍監督が野村(克則)バッテリーコーチに『ピッチャーとキャッチャーのどちらか替えるぞ』という話をしていたのが聞こえた。で、僕が交代。何もできなくて信頼も失って、もうこれで終わったと思いました」
試合中のベンチで涙「自分が情けなくて…」
試合中のベンチで、あとからあとから涙が流れた。「なんで交代したんですか!」。星をかばった野村バッテリーコーチが反論する声が聞こえてくると、なおさら自分自身の不甲斐なさに泣けてきた。
「こんな僕なんかのために申し訳ないし、とにかく自分で自分が情けなくて……」
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9月も半ばを過ぎれば、球界には秋の声が聞こえてくる。もう自分にチャンスは来ないだろう、そう覚悟を決めた。
しかし翌日、同じ西武戦のスタメンに「捕手・星孝典」の名前があった。
「信じられない思いでした。それなのにその試合も初回に4点とられて、3回にも2失点。自信なんかとっくにない。チャンスで打席が回ってきたら、もう代打を出されると思っていた。でも誰も準備していないんですよ」
「まだ野球をやっていいんだ」
打撃コーチが「代打どうしますか?」と問う。応じた岡崎二軍監督の言葉が、ネクストバッターズサークルの星に聞こえてきた。
「大丈夫。星は絶対打つから」
その打席で、星はレフトへ2点タイムリー。9回に長野久義がソロホームランを放ち、最終的には7-6で勝利をおさめた。

