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「あ、これだ」アジア大会&次期日本代表監督の“モヤモヤが晴れた”スペイン戦敗北「あれもこれもできるではダメ」大岩剛が徹底する“タスクの明確化”
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佐藤景Kei Sato
photograph byTadashi Hosoda
posted2026/09/20 11:03
U-21日本代表監督であり、次期A代表監督でもある大岩剛。チーム作りにどのような哲学を持つか
「代表チームというのは、目的から逆算して作らなければならないと考えています。目指すべきゴールはオリンピックや世界大会で勝つことであり、対峙する相手はJリーグのクラブでも日本人でもなく、世界の強豪国になる。その相手に対して、どうやって自分たちのスタイルを構築していくか。セビージャでスペインと戦う前も、日本代表として何試合も重ねて結果は出ていましたが、世界トップレベルと対峙した時に、当たり前ですが『上手い選手を並べる』だけでは通用しないと痛感させられました」
個の力を引き出す「役割の言語化」
単に「技術のある上手い選手」や「足の速い選手」、「背の高い選手」をピッチに並べるだけでは、世界最高峰の舞台で安定して結果を出し続けることは難しい。
「ピッチの上でやるべきタスクが明確になっていないと、それぞれ異なるクラブで日常を過ごしている選手たちが集まった際に、すぐに目線を合わせることができません。日本人の強みを発揮させつつ、選手個々の得意なプレーを発揮させるには、『あれもできる、これもできる』ではダメ。その選手が最も輝けるポジションで、最も得意なタスクを全うさせなければならない」
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大岩監督が改めてチーム作りの根幹としたのは、「各ポジションに求められる役割」の徹底的な言語化と明確化であった。
「例えば、『自分で判断してプレーしろ』『自分の持ち味を出せ』というコーチングは現場でよく使われてきたと思います。しかし、選手はそれぞれ感性も違えば、得意なプレーや距離感も違う。そうした集団に対し、曖昧さを排して『このポジションの選手には、これを求めているんだ』とタスクをはっきり提示できれば、選手の中に迷いはなくなるはずです」
この「ポジションのタスクを明確化する」というアプローチは、単に選手のプレーを整理するだけでなく、チーム内に極めて重要なものをもたらした。それが「チーム共通の評価の物差し」である。
「ポジションごとの役割が明確になると、選手同士がお互いを正しく評価できるようになります。例えば、サイドバックに求められるタスクをセンターバックの選手が完璧に理解していれば、試合中に『今の場面でサイドバックの選手がそのタスクを遂行できていたか』についての評価を下すことができる。ゴールキーパーであっても、10番(インサイドハーフやトップ下)の選手に何が求められているかを把握している状態になるわけです。監督である私個人の物差しではなく、U-21日本代表というグループ全体で『良いジャッジ』と『悪いジャッジ』の基準が揃うわけです」
荒木遼太郎が即フィットできた理由
チーム内に客観的な基準が存在することで、「なぜ自分が起用されているのか」「何が求められているのか」が選手の頭の中で整理される。
その好例は、荒木遼太郎(現シント=トロイデン)のケースだ。

