野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
「中畑に助けられました。あいつのおかげですよ。だから…」元DeNAのGM・高田繁が南場オーナーを感動させた謝罪の言葉とは
text by

村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/09/07 17:04
対談を行った高田繁(左)と南場オーナー(右)
南場「(DeNA)ベイスターズがはじめてAクラスになった2016年に、高田さんがまずおっしゃった『(前オーナーの)春田さんと“3年でCS、5年で優勝”と約束をしましたが、それから2年遅れてしまいました。申し訳ありません』という言葉に感動しました。約束ってこういうものなんだなって感銘を受けたんです。前オーナーとGMの間で交わされた約束事をずっと覚えていらっしゃって、達成された時にまずその言葉を仰った。この素晴らしい約束がずっと継承されてきたんだから、今度は私と高田さんで優勝を目指していかなければと思ったことを覚えています」
「よぉく覚えてますよ」高田が交わした約束
高田「よぉく覚えてますよ。5年で優勝しますって言ってできなかった。チームの形が徐々に出来上がっては来て、翌年には日本シリーズにも出場して、次は優勝だというところまできた。でも僕はずるずるとやってきてしまいましたからね。南場さんもいるし、三原(一晃)さんたちもいる。僕のチーム作りの役目はもう終わったから、その翌年で辞めさせてもらったんです」
南場「それまでにも何度も引き止めて、ずっと残っていただきたかったんですけどね……高田さんのおかげでチームは地力がついてきて、そこからはまだペナントレースの優勝ができていませんが……お待たせしてしまって本当に申し訳ないです」
南場オーナーの苦い経験「あの選手を使わないのはなぜ」
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高田「いやいや、何べんも言いますけどね。南場さんはこれだけ熱心に野球を勉強して、球場に顔を出しているのに、チーム状況に口を出さないようにしているのは、できることじゃないんですよ」
南場「苦い経験があるんです。あれはラミレス監督の時だったんですけど、1カ月に一度ランチをしながら『チームの状態はどうですか?』『あの選手はどうですか?』とお話しを伺う場があったんです。その時に私が『あの選手を使わないのは何故なのですか?』と、本当に純粋な質問として聞いたことが私からの意見として捉えられてしまったんですね。オーナーという立場では、聞き方ひとつでも勘違いされてはいけませんから、そこから深く反省をして何気なく掛ける言葉一つでも気を付けなきゃいけないんだと、今も心に刻んでいます」
高田「いや、ラミちゃんにはね、俺も言いたいことがい~っぱいありましたよ! 口にはしませんでしたけどね!」
南場「高田さん、試合でも、いつもこうやってエキサイトして見られていますからね。私は今でも一人テレビを観ている時でも、『あー、GM怒ってるだろうなぁ……』なんて、考えながら観ているんですよ(笑)。でも、本当に試合に入り込むとお黙りになる。部屋の中が緊迫感に包まれて、私はリラックスしてますけど、一緒にいた社員なんかは緊張しちゃって(笑)。そのギャップがすごいんですから」

