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将棋PRESSBACK NUMBER
天才・藤井聡太を横目に“奨励会13年半の苦労人”28歳が…竜王戦まであと1勝「余計な緊張をしなくなった」西山朋佳との一局で柵木幹太覚醒のナゼ
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田丸昇Noboru Tamaru
photograph byKeiji Ishikawa
posted2026/08/22 17:01
2025年1月、柵木幹太が臨んだ西山朋佳との棋士編入試験最終局
第1図で角取りにかまわず、▲8三歩△同金▲7五桂と金取りに打って迫った。この手段が功を奏した。以降は難しい寄せ合いを制し、第2図の▲9四銀で柵木が135手で勝った。以下は即詰みがある。
本局で明暗を分けたのは、双方の飛車の働きの違いだった。柵木の飛車は受けに利いたが、西山の飛車は最後まで攻防に働かなかった。
西山は敗れて2勝3敗で負け越し、棋士編入試験は不合格となった。
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柵木はほかの試験官たちと同様に、西山の勝利を願う世間の声に複雑な気持ちを抱いたようだ。ただ対局が始まると、いつものように集中して指せたという。棋界内外で注目された対局で、実力を出し切って勝ったのは大きな自信になった。
柵木は後日、「あの対局以来、余計な緊張をすることがなくなった。技術的に向上したとは思わないが、精神的に成長した」と語った。まさに吹っ切れたのだ。
覚醒、そして「竜王ドリーム」へ続く快進撃
柵木は2025年4月、フリークラスからC級2組への念願の昇級を果たした。25年度の公式戦の通算成績は7割を超える29勝11敗。26年度は8割6分台の19勝3敗(8月20日時点)。西山との対局を契機にして、覚醒したかのように勝ちまくっている。さらに竜王戦でも大躍進した。
2026年8月24日。柵木五段は竜王戦の挑戦者決定三番勝負第3局で、藤井聡太竜王(名人・王位・棋聖・棋王・王将を合わせて六冠=24)への挑戦権をかけて、服部七段と対戦する。果たして勝って「竜王ドリーム」を実現するだろうか……。〈つづきは下の【関連記事】へ〉

