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「まだ骨に肉が残っている」菅野智之(36歳)の“リアルな評価”…トレード報道→急転ロッキーズ残留のなぜ? 米球界の“データ信仰”が見落とした実力 

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山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

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posted2026/08/10 11:05

「まだ骨に肉が残っている」菅野智之(36歳)の“リアルな評価”…トレード報道→急転ロッキーズ残留のなぜ? 米球界の“データ信仰”が見落とした実力<Number Web> photograph by Getty Images

移籍が取り沙汰されたがロッキーズに残留した菅野

「ロッキーズで最後の登板」報道も…

 ESPNのジェフ・パッサン記者は6月上旬、菅野を「一定の関心」を集める選手に挙げた。スポーツサイト「ジ・アスレチック」は7月22日、ロッキーズが契約満了を迎える先発投手に他球団が関心を示していると報道し、その対象に菅野を含めた。

 さらにUSA TODAYのボブ・ナイチンゲール記者は同26日、ロッキーズが菅野らをトレード可能な選手として他球団に伝えたと報じた。MLB公式サイトのトーマス・ハーディング記者は31日の試合後「ロッキーズでの最後の登板になる可能性が高い」と報じた。1年510万ドル(約8億430万円)という比較的、金銭負担の小さい契約に加え、先発ローテーションを守る経験と制球力、安定感が優勝争いをする球団の補強候補に挙がった理由だった。

 しかし、菅野はトレードされなかった。ナ・リーグ西地区の最下位に沈むチームであと2カ月を戦うことになった。

背景にある米球界の“信仰”

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 好投を続け勝利を重ねる右腕はなぜ、トレードされなかったのか。

 その背景には、現在の米球界の“データ信仰”がある。菅野は、いわゆる“数字映え”しない投手だということだ。

 スタットキャストが打球速度や角度、奪三振、四球などから算出する推定防御率「xERA」は実際の防御率4.47に対して、7.22。ごくごく単純化して言えば『打たれた打球の質的には防御率7点台』ということだ。被打率.264に対して推定被打率は.316、被長打率.509に対して推定被長打率.572などの数字が出ている。

 与四球率は5.6%でメジャー全体の上位10%の好成績を残す一方、奪三振率は13.5%で下位4%、空振り率も18.1%で下位9%だった。ハードヒット率(打球初速95マイル=153km以上の打球の割合)44.6%(下位10%)、バレル率は13.9%(下位1%)で強い打球や長打になりやすい打球を多く許している。これらのデータが、トレードを成立させなかった大きな理由だ。

菅野のデータには出ない「実力」

 ただ、菅野が勝てる投手である事実は変わりない。投手成績としての白星は11勝。登板した19試合でのチーム成績は13勝6敗だ。45勝(8月5日時点)のチーム成績のうち、約3分の1の勝利数が1人の先発投手が投げた試合で積み重ねられている。運の良さだけで、これだけ勝てるほど甘い世界ではない。

【次ページ】 「まだ骨に肉が残っている」その意味は…

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