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甲子園の風BACK NUMBER
「気合を入れる、とか嫌いなんです」野球部から東大合格者2名…“公立進学校で野球も強い”東筑のナゾ「監督は数学の先生」「怒るときは3分以内」
text by

樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph byYuki Kashimoto
posted2026/08/05 11:36
東筑野球部の練習メニューに走り込みはない。が、生徒たちが意欲的に体力トレを選択していく(2019年撮影)
筆者が「野球体験会に来る小学生の親から『野球やってて、どんな良いことがあるの?』と聞かれるんです。先生だったらなんて答えますか?」と聞いたときの答えも明快だった。
「ヒット打ったり、ホームラン打ったりすると楽しい。それだけです。打ったときの快感はたまらない。観衆の中で打ったときの喜びは格別なんです。だからみんなガッツポーズするじゃないですか。何にも代えがたいものがある。その時は主役になれる。野球をやれば、楽しさを実感すると思います」
野球部から2名の東大合格者
前述したように東筑は進学校だ。青野いわく「超進学校」である。選手たちの非認知能力は野球部を引退した後も続いていく。
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野球部OBの顔ぶれも幅広い。野球部から初の東大合格者(秀島龍治・別府洸太朗)を輩出し、TOTOの社長としてホワイトソックスの始球式に立った田村信也もいる。「教え子なんですよ」と青野は誇らしそうに語る。
甲子園が決まって市の表敬訪問に行けば、教育長が東筑野球部のOBだった。そういう話がゴロゴロ出てくる。勝つための学校ではなく、人が育つ場所として機能してきた歴史の厚み。それも東筑の強さを支えている。
新任監督は45歳の数学教師
昨秋、青野から監督を引き継いだのが、山下聖士だ。45歳、数学の教師である。 山下は「45歳のオールドルーキーです」と笑う。長年、副部長として青野を支えてきたが初めて母校の監督に就任した。

